土木工事には様々な工事があります。
その中でも整地作業を伴った工事は、いたるところで盛んにおこなわれています。
今回は、この作業などを行う土木工事である整地作業について、会社に依頼した場合どのような作業内容なのか、
必要な費用はいくらなのかといった情報を中心にまとめました。
また、似た言葉である、造成や更地との違いについても触れていきます。
整地作業の内容や費用相場を知ることは、土木工事で整地を検討している方にとって参考になるでしょう。
土木工事の整地とは?
建設業には多くの分野があります。
実は解体のような作業も建設業に含まれるほど多く、その数は29種類に分類されています。
その中で土木工事も一分野として分類されますが、土木工事は作業内容によってさらに細分化されています。
その中の1つが整地です。
整地とは、土地を平らにする作業です。
土地をキレイに整えるために、土地の凹凸をならしていき、必要に応じて障害となる木を撤去したり、草を取り払ったりします。
主に住宅や建物の建設前や解体後に行われ、場合によっては庭を整備する場合にも目にする作業です。
とにかく土地が平らになる邪魔な存在である石や岩といったものも重機で取り除いていきます。
このような作業を行い、最後に土を固めて整え、必要に応じて砂利を敷き詰める作業まで行います。
ただ、これは一例であり、地形や請け負った内容によって、土木工事の整地作業は変化します。
もちろん、整地後にどのような土地利用をするかによって工事内容も変化します。
例えば、土地を売却するまでであれば、土をならすところで完了しますが、
外構工事で庭を作る場合や駐車場にする場合は舗装も行う必要があります。
このように整地といっても、土地を平らにするという目的以外は、その作業内容が多岐にわたるのです。
知っておきたい造成や更地との違い
土木工事の整地作業と似た言葉に造成や更地といった言葉があります。
これは、整地に似た作業ではあるものの、内容がやや異なったものです。
造成と更地の2つについてそれぞれ解説していきましょう。
造成
住宅を建てる目的で整地する作業を「造成」と言います。
住宅にするための宅地化に必要な一連の作業を言い、
地盤の調査を行った上で、必要に応じて土地改良も行います。
整地といえば石を取り除いて凹凸をなくすだけなので頑張れば個人でもできます。
しかし、造成は調査が必要な分、造成は専門業者の手でないと行えません。
実際、造成には専門の土木工事業者が請け負い、重機を使用した作業が中心です。
また、状況に応じて建物の残った部分を撤去するために解体業者が参加するケースもあります。
宅地にすることを見越して外構工事業者が造成工事に参加する場合も珍しくありません。
加えて「宅地造成等規制法」により、災害のおそれがある特定地域での造成工事は規制されています。
更地
「更地」は、住宅を解体した跡地であり、整地とは異なった言葉です。
解体業者が建物を解体した跡の土地すべてを指し、キレイに造成された土地を更地という場合もあれば、
整地されていない凹凸だらけの土地も建物が解体されていれば更地です。
ただ、造成と更地は共通した項目があり、共に「宅地」でなければならず、
別の用途で使われる土地は更地と呼びません。
建物解体跡で、土地の上に建物がなくなっていれば更地であり、土地の条件は関係ないのが特徴です。
ちなみに、この状態を整地したものを整地済みの土地と呼び、
ここまで行っておくと売り手も付きやすいといわれています。
土木工事の整地の状態にも種類がある
土木工事の整地にはさらに種類が存在します。
それは、粗仕上げ、真砂土舗装、砕石舗装、土間コンクリート・アスファルト舗装です。
粗仕上げ
指定がない場合に行われる一般的な整地です。
とりあえず重機や道具で土が整地された状態で、コストも安いのが特徴です。
主に用途が決まっていない場合に行われる整地とされています。
砕石舗装
仕上げに石を敷き詰める作業が行われる整地です。
天然の石を砕いて選別した砕石を使用し、石によって地盤を固めています。
駐車場などの用途にする場合、採用される方法でもあります。
また、砕石の代わりに砂利を利用する工事は外構工事を目的とした整地でよく施工される作業です。
真砂土舗装
花崗岩から作られる「真砂土」で仕上げる整地です。
公園や学校の舗装にも使われる整地で、庭の整地を土で仕上げたいときは、真砂土舗装が有効です。
土間コンクリート・アスファルト舗装
基本的に駐車場にする場合に行われる整地です。
土間コンクリートやアスファルトの舗装で仕上げられ、
地面を固め、砕石で地盤を強化する作業も追加されているのが特徴です。
整地の中でも仕上げに手間がかかることから、最も費用がかかります。
気になる土木工事の整地の価格相場とは?
土木工事で整地を依頼した場合の価格相場について解説します。
目安としては、粗仕上げの整地の場合、1平方メートル当たり約300円程度~約600円程度が相場になります。
しかし、住宅の細かな場所などは人の手が必要になるため、
手整地と呼ばれる手作業の整地になり、その費用は約10倍になります。
また、費用の相場はこのラインがボーダーであり、石や樹木の有無によって価格は大きく変化します。
さらに建物の跡地に埋設物(水道管など)があった場合は、その撤去作業も追加されるので、より高額になるでしょう。
あくまで目安が冒頭の価格であり、実際の整地は様々な追加費用が発生します。
もし、個人で整地作業を依頼する場合は、あらかじめ見積もりを取ってもらうようにしましょう。
そうすることで、予想される費用がある程度確実に分かるようになるからです。
まとめ
整地は、建物を撤去した跡の土地などをならして、平坦な土地にする土木工事です。
更地や造成といった言葉の作業とは内容が異なり、その違いについても説明しました。
また、費用相場については一定の目安を解説しましたが、あくまで一番ベーシックなものなので、
まずは見積もりを受けて、いくらくらいかかるかを調べておくことがおすすめのアクションプランです。