株式会社Second Voice

土木作業員の仕事と安全に土木工事を行うための安全対策

 

土木工事では危険性が高く、屋外作業がほとんどのため、作業員への負担が高い仕事です。
そのため、職場環境での安全対策はもちろんのこと、作業員1人ひとりが安全に関するルールを守って作業することが求められます。

 

ここでは、土木工事の作業員の仕事の危険性の高さや安全に作業するための現場の安全対策の方法について解説します。

 

土木工事の作業員の仕事

土木作業員は土木工事の現場で作業に従事する仕事です。
石、鉄、木などの資材を使い、道路や河川などの整備や宅地の区画整理工事などを行います。

 

また、自然災害などが発生した場合のインフラ復旧工事を行うのも土木工事であり、土木作業員の活躍の場となります。

 

土工業務

土木作業員の仕事は大きく「土工業務」「機械土工業務」の2つに分けられます。

 

土工業務は建築物を作る土台となる現場作業や道路の整備をする仕事です。
人力で行う作業であり、力仕事がメインとなります。

 

重機や機械が入れない場所で地面の掘削を行ったり、資材の運搬を行います。

 

土工業務には資材運搬、掘削、整備、などの仕事があります。

 

【資材運搬】
トラックなどで輸送してきた資材を、作業現場に運搬する仕事です。
資材の積み下ろしの際には十分な安全対策が必要です。

 

【掘削】
土を掘って路面を整地する作業で、土木作業の基本とも言える仕事です。
重機や機械が入れない場所では手作業での掘削作業が必要となります。

 

【整備】
掘削作業で堀った土を整え、路面を整備します。
路面が歪んでいると道路にひび割れや凹みが発生するおそれがあるため、ショベルカーで土を整え、ロードローラーなどで整地していきます。

 

機械土工業務

重機のオペレーターとして重機を操作する仕事です。

 

重機を動かすには免許が必要になりますので、現場で使用する重機の免許を取得しておくと、オペレーターとして活躍することができますので、機械土工は主にベテラン作業員が担うことが多くあります。

 

重機の操作スキルをアップさせると作業効率もアップします。

 

土木工事の作業員の危険性の高さ

土木工事などの建設工事ではさまざまな危険が付きまといます。

 

重量のある資材が多く、ドリルなどの刃物を多く使い、パワーショベルやクレーンなどの大型重機も使用するため現場内での車両の通過も頻繁にあります。

 

土木作業に従事する作業員は集中して作業にあたっていますが、ほんの些細なミスや安全対策を怠ることで重大な事故につながる恐れがあります。

 

屋外作業の過酷さ

土木工事は基本的に屋外作業です。
土木作業員は1年中屋外での肉体労働が仕事のメインとなります。

 

重い土砂や材料を運搬したり、アスファルトを砕いたり、シャベルで土を掘ったりと、身体への負担が大きく体力の消耗が激しいのはもちろん、季節や天候といった気象条件から受ける負荷も相当なものです。

 

特に真夏は熱中症リスクがある猛暑のなか、1日体力仕事を行います。
真冬は寒さで体が動きにくい中での作業や、雪を除雪しなければならない場合もあります。

 

土木工事で事故が発生する要因

土木工事など、建設現場で事故が発生するのにはいくつかの要因があります。

 

作業員の意識的要因

作業前の点検を怠った、作業の安全管理の意識が低下している、注意力・集中力の低下などによるものです。

 

作業現場の環境要因

高所作業を行う現場で手すりを設置していなかったり、足場の作業床の隙間が大きかったなど、作業環境そのものの安全性が低いことにより事故が起こるケースです。

 

管理的要因

人員が足りていない状態で作業員に無理な作業をさせる、作業員の体調管理を怠ったことにより事故が発生するケースです。
土木工事の作業員は体力仕事が多いため、体調管理は重要な安全対策となります。

 

機器・道具的要因

機械や道具の劣化、欠陥、不備などにより事故が発生するケースです。
機械や道具の点検・整備が適切に行われていないことや、劣化・不備などにより事故が誘発されるケースです。

 

季節的要因

土木工事をはじめとした建設現場で起こる事故は、季節により発生率が変動します。
特に気温の高い8月は事故の発生率が高く、熱中症対策などが求められます。

 

土木工事現場の安全対策

作業員の安全対策を最優先しながら質の高い土木工事を日程通りに進めるためには、事故や災害の回避は必須となります。
ここでは、土木工事現場で事故を未然に防ぐためのリスク対策をご紹介します。

 

作業員の安全意識を高める

現場作業員の安全意識が低いと土木工事で事故・災害の発生リスクが高まります。
作業員の安全意識を高めるためには社内研修や社外研修、定期的な勉強会など、安全意識を高める取り組みが必要となります。

 

朝礼などでも毎日安全に関する意識の徹底や簡単な勉強会を行い、意識を高め、安全対策の重要性を全員が意識することが大切です。

 

リスクアセスメントの導入

リスクアセスメントとは、作業における危険性を特定し、それによる労働災害や健康障害の重篤度とその災害が発生する可能性の度合いを想定し、そのリスクの大きさに基づいて安全対策などを行い、リスクの除去、低減措置を行う一連の手順です。

 

安全な職場を実現するためのリスクアセスメントは、安全対策となるだけでなく、安全な職場環境の構築により従業員満足度も高まり働く人のモチベーションアップにもつながるため、土木工事では特に重要な取り組みです。

 

余裕を持った人員配置

土木工事の事故の事例のなかには人員不足が原因と考えられるものも多くあります。
悪天候を考慮してもスケジュールに余裕を持って作業を進められるように、スタッフの配置を計画することが大切です。

 

法令によるルールを遵守し安全対策を行う

土木工事などの建設現場は、法律による安全対策のルールの徹底が進む中でも事故は発生し続けています。

 

建設現場での災害の多くは定められた安全対策のルールを逸脱したことにより起こっていますので、現場のスタッフ全員がルールを守り定められた手順通りに作業をすることが大切です。

 

日常点検をしっかりと行い、些細なことでも情報共有をしてコミュニケーションを円滑することも事故防止につながります。

 

安全対策を行い、さまざまな事故・災害リスクに備え、安全に品質の高い土木工事ができる現場づくりが大切です。